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多様な世界で

ポケモンGOがアメリカを始めとした世界中で話題になっている。
日本での公開は、間もなくというアナウンスがされている。
しかしながら、あまりに大ブームになっていることや任天堂を始めとした関連会社の株価が急騰していることなどから経済紙を中心として大きな話題になっている。
ポケモンGOのブームに伴う様々出来事やマナーの問題などは様々に語られている。
肯定的、批判的、あるいは面白おかしくこの現象を取り上げられることは、今後日本でリリースされるとさらに目の当たりにするたろうが、それについてはニュースサイトではないので、そういうところにお任せするとして、ポケモンGOがもたらす社会の変化について考えてみたい。

予想される社会の変化としては1つはスマートフォンユーザーの低年齢化とMVMOの普及促進だろう。
ポケモン自体は1990年代後半に最初のブームが起きており、当時小中学生でゲームを遊んだ世代は、すでに30歳前後でスマホを持っている世代であり、子供がいる人も多いだろう。
したがって、当初はその世代から下でスマホ保持者の多い高校生くらいまでを中心としたブームになるだろう。
しかし、リリースが夏休みと重なるこの時期、親のスマホでダウンロードしたポケモンGOを遊んだ子供たちが、スマホがほしいということになって、買い与える例も出てくるだろう。
そして、夏休み明けに同級生がスマホを持つようになったのを見ると、さらに欲しいという子供が増え、という具合だ。
もちろん、今までもそういうことは起きており、携帯電話を持つ年齢は徐々に下に降りてきていたが、ポケモンGOがさらに加速させるのではないかと予想する。
また、ゲームのデータ通信が増えることで、通信量に対する意識が変化する可能性があり、それは新たな料金プランを生み出したり、MVNOが注目されるきっかけになるだろう。
2つ目は人々に流れを変える新たな方法が生まれたということだ。
これも今までもゲームと連動したキャンペーンなどはあったのだけれども、ポケモンGOの場合は今までとは違う手法で人を集められる。
既に、マクドナルドなどはポケモンGOと連動するのではという噂があるが、そういうマーケティング費用をかけられないところであっても、その施設にポケモンがいるというだけで集客できる要素になるのだ。
これはマーケティング手法を変える可能性があるし、ポケモンGO以外にも様々なゲームが出てくることになれば、位置情報使ったゲームがマーケティングの手法に使えて人の流れも違ってくるだろう。
そして、3つ目は拡張現実というものが人々の前に、これほど大規模に実感として示された、おそらく初めての現象だということだ。
今までもセカイカメラなど拡張現実の技術はちょっとした話題になったことはあったが、それは興味のある人が一部触れていただけで、それほど大きな現象にはなっていなかった。
しかし、ポケモンGOの広がりは、ゲームには無関心な人であっても、多くの人がポケモンGOのゲーム上でポケモンがいるとされる場所に集まるため、バーチャルな空間とリアルな世界が実際に結び付いているということを意識させられてしまう。
もちろん、聖地巡礼などのようにドラマやアニメの舞台を観光地でもないのに多くの人が訪れるなど、興味のある人とない人の間で世界の見え方が違うということはあったわけだけれども、ポケモンGOの場合は地域性もなく世界中でそういう現象が起きることになる。
もっとも、これが様々な問題を招く要因になっているが、これは新しい技術が出てくるときの常だ。
ネットが普及初期にはネチケットの問題があったし、携帯が売れ始めた頃は公共の場所や電車内でのマナーが言われていたし、最近ではSNSや歩きスマホの問題がある。
それらはマナーの問題であるので、徐々に社会的に落ち着くべきところに落ち着くだろう。
しかし、その頃には今とは少し違う世界になっているように思う。
それは様々な拡張現実が導入されることで、世界の見え方が人により違う世界だ。
例えば、何か商業ビルを見たときに、ある人にはポケモンがいるように見え、ある人にはテナントの情報が、ある人には観光ガイドが見え、ある人はその場所の過去の映像が見え、あるいは別のゲームのキャラクターが、という具合だ。


その先に何があるかということは予想出来ない。
新しい技術が一気に進展していくとも思わないが、いままでとは違う世界がおとずれるのは間違いないだろう。